パートナー代表の高橋俊哉です。今日は、怒りの感情についてどう対応していくか、ということについて書いてみたいと思います。お見合いや交際初期では、自分と最も良いところを見せよう、逆に言うと普段の粗が出ないようにしようと努めるものです。お相手のことを第一に考えて、気持ちを細かく配って接していきます。時間の経過とともに交際が深まっていくと、お互いに大分慣れてきて、お互いに素の自分が出てきます。そんな段階に入ると、ちょっとしたことでイラっとすることがあるものです。男性は、良かれと思って提案したり、してあげたことに対して女性がネガティブな反応したりすると怒りやすいものです。女性は、自分のことを大切に思ってくれていないと感じるとキレたりします。男女で怒りのポイントが違うのですが、この点はまた別の機会に譲ることにして、怒りについてどう構えて対応したらよいのかについて書いてみます。この問題については、宗教や哲学、心理学などでも研究されています。怒りをどうコントロールしていくかということは、人間が生きていくうえでとても大事なポイントなんですね。かくいう私も、聖人君主ではないのでしょっちゅう怒っています。考え事をしていたり、ぼうっとしていたいときに、急に別の相談を持ちかけられたとき。電車を待って並んでいるときに、間際に横入りされたとき。見たくもないくだらない(相手は勿論そう思っていないのですが)番組につきあわされた時。撫でてほしい素振りなので、撫でてあげていたら急に噛んできたり、引っ掻いてきた時。(うちの猫です!)上司が自分を通さず部下に指示を出したり、逆に部下が自分を飛ばして上司に相談したりした時。(会社勤めだったころです。)などなど。書き出していくときりがありません。怒ることこは、結構パワーがいるので、後で消耗したり、後悔したりしますね。よし、なるべく怒らないようにしようと決めるのですが、これがなかなかできないものなのです。

調べてみると、怒りというのは、そのこと自体は悪いことではなく、危険を回避したり、自分の価値観や自尊心を守るときに現れることがあるとのことです。持って生まれた本能でもあり、完全に無くすることは難しいようです。何故怒りの感情を持つのかを考えてみると、他者に対して要望、こうして欲しい、と思う時にこの感情を使うことがありますね。心理学では二次感情と呼ばれ、一次感情として苦しみ、不安、辛さなどの感情があって、それらが、怒りを引き起こす原因となっているとのことなのです。アドラー流にいうと、『大声を出すために、怒る』ということになるのでしょうか。それでは、この怒りの感情がとどう対応したらよいのでしょうか。一つ目は、気持ちをゆったりと構えるということです。そのためには自分自身が良い状態でいないといけません。心身共に健康な状態を維持することがベースだと思います。これも言うは易く行うは難しなのですが、今この時間を大切にしてその日その日を大事にして生きることなのだと思います。二つ目は、自分の考えを主張しすぎず、相手の言っていることをまともに受けずにスルーするということです。あることについて、自分の意見の正当性に拘りすぎて、相手を論破しようなどとすると泥沼に濱ってしまうことがあります。同じ土俵に上がるから喧嘩になるのです。すっと体をかわすことも必要なこともあります。三つめは、怒ったなと思った瞬間から、ゆっくり、1、2,3と心の中でカウントすることです。衝動的言い返さずに、あっ、今自分は怒ってるな、と感じたら俯瞰的に自分をみて、ゆっくり数を数えてみると怒りが収まることがあります。4つ目は、俺が俺がという気持ちを抑えて、相手のことを思いやって許してあげることです。自分自身の価値観は思い込みかもしれません。特に男性は論理的に、考えを組み立てて、相手の誤りを指摘しようとするものですが(私もそうかもしれません)、別の角度から見たり、大きく見たりしてみると存外相手の言っていることも一理あるということもあるものです。

怒りから、他者、特にパートナーとの関係が悪化したりすると、修復するのはとても大変なことになってしまいます。立場の弱いものに向くことが多いものですね。先ずは常に自分自身が良い状態でいることを意識して実践し、相手に感謝の気持ちを持つこと、相手の感情を思いやり、気づいてあげること、相手を許してあげることなどが怒りに対するには効果的なのではないか思っています。

自戒も込めて、本日はこの辺で。