パートナー代表の高橋俊哉です。6月になっています、梅雨入り前なんでしょうが、毎週雨の日があり、気温や気圧も依然として暴れていますね。今日3日は終日雨模様です。毎回言っておりますが、心身共に良い状態をキープできるようになさってください。さはさりながら、なかなか難しいのも現実です。職場での対人関係の悩み、お付合いしている方との行き違い、仕事上での課題やうまくいかないこと、思いもかけない突然の辛いできごとなど、婚活や人生では時に、耐えられないような苦しみやどん底に落ちてしまったような絶望感に苛まれることもよくあることです。そんなときはどう構えればよいのでしょうか。今日はそんなときに試したい6つのことを書いてみたいと思います。

1.自分ではどうにもしようがないこと、やるべきことではないことは放っておく。:これは、自分が解決できかつすべきことと、自分では解決できない他者が解決すべきことを、常に明確に区別するということです。また、他者の感情や行動はコントロールできません。コントロールできるのは自分の考えや行動だけです。アドラーがいうところの課題の分離であり、エピクテトスが説いた自分次第でないことは軽くみる、ということですね。そうすると、人間関係の問題がわかりやすくなり、自分が何をすべきかが明確になる、他者の課題に土足で踏み込まなくなるので衝突や対立を避けることができる、自分の課題に集中することで、自分をコントロールすることができる、自分の感情を整えやすくなり、ストレスや不安を減らすことができる、という結果に繋がっていきます。婚活では自分がどんなに好きで尽くしても、お相手がそっぽ向く様であれば、気持を切り替えて次にいく方が良い結果を生むし、職場で上司からの酷いパワハラを受けたときなどは、自分で抱え込まず、その上の上長に相談したり、総務部門に問題提起してみると活路が開けていくと思います。

2.自分を上方から眺めているように意識してみる。:自分で考えたり、感じたり、記憶したり、判断することなどを、自分自身を上方から眺めているようにイメージして、客観的に自分をみつめるようにしてみるのです。苦しくなったり切羽詰まった状態では、焦りが先に立ち、何も考えられなくなってしまうことがあります。近視眼的に考えが煮詰まってしまいどうにもならない状態です。そんなときは、ちょっと頭を休めて、ふうっと息を大きく吐いてから、上方から自分を眺めて、困ってるんだなあ、大変だなあ、と他人ごとのように感じてみます。そうしていると、困っている自分にアドバイスするつもりで状況を見直したり、新たな策を考えてみることができるようになっていきます。冷静に現状を見つめることができて、柔軟な発想が生まれたり、他者との協調といったようなことも考えられるようになっていきます。心理学でいうメタ認知ということですね。

3.ありのままの自分を否定せずに受け入れる。:完璧ではない自分、過ちや失敗をした自分、欠点や短所のある自分をも理解し認め、肯定的に受け入れることです。どんなことがあっても、どん底に落ちても、自信を持って生きていくためにとても重要な考え方です。日本人の多くはこのような考え方が不足しているとも言われています。自分自身のあまり望ましくない部分、否定的な部分、醜い部分をも無条件に受け入れることであり、そのためには自分への優しさや強さなども必要となってきます。日本人は、子供の頃から競争社会の中で藻掻いています。学校での成績、スポーツでの勝敗、受験、就職、昇進など、スキルや能力、適性などで順位がつけられ合否が判定されるということは、全ての人が経験しているでしょう。昨今のSNSの普及は自分と他者を比較することに拍車をかけています。これは、いつの間にかメンタルヘルスを悪化させてしまうわけで、とても危険なことです。自分を受け入れるためには、過去の傷、苦しさや厳しい状況を乗り越える必要があります。覚悟を決めて取り組むと、必ず内面的な自己成長に繋がっていきます。

4.物事や出来事、状況などの枠組みを変えて、別の視点を持ってみる。:有名な例え話に、「コップに入った半分の水をまだ半分ある、もう半分しかない、という2つの視点で表現すると、同じコップの水の量でも感じ方が異なるというのがありますね。客観的な事実は一つなわけですが、その事実に対して、どのように意味付けをし、どう解釈をするのかが、その人の心理的な枠組みということになります。この心理的枠組みを変えることで、悩みや落ち込み、問題や停滞といった行き詰まった状態から、新たな選択肢に気づき、前に向かって動き出せるというきっかけになります。苦しい状況を打破して、理想に向かうために有効な状態を作り出すことが目的となる考え方です。どんな苦しく辛い出来事であっても、次に繋げるための経験なのだ、という枠組みを持つことで、失敗や挫折をしても、何かを学ぶ機会、一段成長するための機会、なのだというように捉えることができるようになるというわけです。

5.世の中には自分よりももっと大変な人たちもいると考える。:大きく落ち込んだときは、積極的に自分よりも大変な状況の人や下位にいると思う人と比較をすることで、気持ちが回復しやすくなる、と言われています。他者と比較してもしかたがないと頭では思っていても、つい周りの人が気になってしまうのも人の常ですね。なので、あなたがどうしても疲弊しまって、自信を失ってしまったときは、とにかく心の中で、積極的にこんな比較をしてみることです。「あの人よりはいいかなぁ…」、「彼はもっともっと大変な状況だ…」、そう考えると気持ちは不思議に楽になります。これで、あなたの自信を回復させ、ストレスが解消され、仕事がうまく行くなら、社会にとっても有益なこととなります。ただ、決して口外しないことが大事です。心の中で、どんなに妄想をしたとしても、よいわけわけですし、それだけで本当に辛いときに、自分が回復できるなら、それ以上に素晴しいことはないということになりますね。

6.自分の理想やなりたい未来を口に出してみる。:要は一種の自己暗示の方法です。ですが、多くの成功者が活用しており、科学的根拠も認められている方法です。私はすでに、理想的な状態になっている、と肯定的に、そして繰り返し自分自身に向かって宣言します。そうすることで、自分の潜在意識に働きかけ、自己肯定感と自尊心の強化をおこない、自分の理想の状態を叶えていきます。繰り返し自分の価値観を肯定することで、ポジティブな感情を引き出し、ネガティブな思考パターンを排除できるようになります。その結果、ポジティブな考えが当たり前な状態になります。もし失敗したりうまくいかない状況になっても、すぐに気持ちを切り替えられるようになっていきます。何か大きな試練にぶつかったときなど、私はリラックスして落ち着いている、私はどんなことでもなんとかできるので大丈夫だ、という具合。ノートや手帳に書き出しておくとよいようです。

カウンセラー高橋自身、これまでも様々な試練や壁にぶつかってきましたし、今もすべてが順風満帆というわけではありません。偉そうに書いていますが、日々苦しみ、藻掻き、地団駄を踏んでいます。自分の経験だけではにっちもさっちもいかなくなったとき、かけがえのない先人の知恵である、宗教、哲学、心理学、文学などに学ぶことで有難くも救われているのです。