パートナー代表の高橋俊哉です。2月になりました。今月は28日ですね。インフルエンザの猛威はまだまだ強力で、コロナ感染の話も今日のカウンセリング中、会員さんの会社の同僚が感染確認されたとお聞しました。皆さま、手洗い、うがいをお忘れなく。

今日も最近読んだ本をベースに書いてみます。「思いがけず利他」中島岳志著。利他というと利己の反対の意味だな、とまずは思うわけですが、どうなんでしょうか。

人生や婚活では、どこか「頑張らなければならない」「結果を出さなければならない」という気負いを持ちがちですね。
年齢を重ねるほどに、過去の経験や失敗、周囲の視線も重なり、心のどこかで力が入ってしまう方も多いのではないでしょうか。

けれど、この本では、そんな構えをそっと緩めてくれました。それは、「利他とは、意図して行うものではなく、結果として立ち現れるものではないか」という問いを軸に、人の生き方を静かに見つめ直す内容でした。この視点は、人生そのものだけでなく、婚活にも大きな示唆を与えてくれると感じています。

「良い人」になろうとすると、関係は重くなる

婚活の場でよく耳にする言葉があります。「相手を大切にしたい」「幸せにしてあげたい」「今度こそ失敗したくない」どれも間違いではありません。ただ、そこに力みが入りすぎると、関係は知らず知らずのうちに重くなってしまいます。

相手の期待に応えようとしすぎる。自分をよく見せようとしすぎる。「選ばれる自分」であろうとする。

すると、本来は自然に始まるはずのご縁が、いつの間にか評価や条件のやり取りになってしまうのです。

本で語られていた「思いがけず利他」という考え方は、ここに一つのヒントを与えてくれます。
利他とは、良い人になろうとして生まれるものではない
むしろ、自分の不完全さや弱さを抱えたまま、誰かと関わってしまう中で、結果として生まれるものだ、という視点です。

人生の土台が整うと、婚活は軽くなる

婚活では、「条件」よりも「姿勢」が強く伝わります。それは、年収や学歴といった表面的なものではなく、

・人生をどう引き受けてきたか
・自分の過去をどう受け止めているか
・他者に対してどんな距離感を持っているか、といった、生き方そのものです。

人生において、すべてが思い通りに進んできた方は、ほとんどいません。
仕事、家族、人間関係、健康――どこかでつまずき、悩み、立ち止まった経験があるはずです。

その経験を「なかったことにしよう」「うまく説明しよう」とするのではなく、

「そういう人生を生きてきた自分として、今ここにいる」

と静かに引き受けている人は、不思議と婚活でも安心感を与えます。

これは、無理に誰かの役に立とうとしている姿ではありません。
人生を逃げずに生きてきた姿勢そのものが、結果として相手を支えてしまう
それがまさに「思いがけず利他」の状態です。

婚活は「支え合う場」であっていい

若い頃の恋愛や結婚では、「好き」「ときめき」「勢い」が大きな原動力になります。

一方、人生の後半に差しかかる時期の婚活は、少し質が変わってきます。
それは、「支え合えるか」「安心して日常を共有できるか」という視点です。

ここで大切なのは、「相手を支えなければならない」ではなく、「支え合ってしまう関係になれるか」という感覚です。

利他を意識しすぎると、自己犠牲になります。
けれど、自分の弱さや限界を認めた人同士は、自然と助け合ってしまう。

・体調がすぐれない日
・気分が沈む日
・うまく言葉にできない日

そんな時間を「迷惑」と感じずに、ただ一緒に過ごせる関係。そこに、後から振り返って「支え合っていたね」と気づくのです。

婚活がうまくいかない時こそ、人生を見直す

婚活が停滞すると、人はつい「方法」を変えたくなります。
写真を変える、プロフィールを直す、条件を緩める。もちろん、それも大切です。

ただ同時に、問い直してみてほしいのは、
「自分は、自分の人生をどう扱っているか」という点です。

自分に厳しすぎていないか。
過去を責め続けていないか。
「こうでなければならない」という正しさに縛られていないか。

人生を少し緩めて引き受け直すと、婚活の表情も自然と変わってきます。
それは不思議なほど、相手にも伝わります。

人生を生きているだけで、婚活は前に進む

「思いがけず利他」という言葉は、「何か立派なことをしなくていい」「意味を生み出そうと力まなくていい」と教えてくれます。

あなたが今日を生き、悩み、考え、誰かと出会っていること自体が、すでに人生であり、婚活です。

良い人にならなくていい。完璧なパートナー像を演じなくていい。ただ、人生の場に居続けてみる。

その先に、結果として誰かと支え合う関係が立ち現れる。
婚活とは、本来そうした「人生の延長線上」にあるものなのだと思います。

焦らず、比べず、力まずに。
人生を丁寧に生きる姿勢こそが、婚活を静かに、確実に支えていきます。