パートナー代表の高橋俊哉です。2月も12日。寒い日が続きますね。つれあいが敷布団の上に暖かい毛布を一枚追加してくれました。すると暖かさが全然違いますね。お蔭さまで、良い眠りが得られています。有難い、有難い。

さて、今日は実は仏教の話なのですが、大乗仏教以前の原始仏教ともいうべきアビダルマ仏教の智慧、つまりは釈尊、仏陀が宇宙というものをどうとらえていたか、そしてどう説いていたという壮大な智慧から学んでみたいと思います。

私たちは日々、「どうすればうまくいくのか」「なぜこんなことが起きるのか」と考えながら生きています。

婚活でも、仕事でも、人間関係でも、思うように進まないとき、まるで自分だけが取り残されているかのような孤独を感じることがあります。

しかし、もし――宇宙そのものの見方が変わったら、人生の受け止め方も、少し変わるのではないでしょうか。

仏教は、宇宙の始まりや創造主を中心に語る宗教ではありません。むしろ徹底して、「人間がどうすれば苦しみから自由になれるか」
という一点に集中しています。

そのために示された宇宙観は、実に静かで、しかし深い示唆に満ちています。

宇宙は「関係」でできている

仏教の中心にある考え方は「縁起」です。

すべてのものは、単独で存在しているのではなく、無数の原因と条件が重なり合って、一時的に成り立っている。

あなたが今ここにいることも偶然ではなく、数えきれない縁の重なりの結果です。

出会いもまた、縁の交差です。

婚活で「なぜこの人とうまくいかなかったのか」と悩むとき、私たちは原因を一つに絞り込みたがります。

しかし本当は、性格、タイミング、環境、言葉、心の状態――無数の条件が絡み合っています。

「誰が悪い」という単純な話ではない。縁起の視点に立つと、責める気持ちが、少し和らぎます。

無常という事実

仏教は「無常」を説きます。すべては変化する。これは悲観ではありません。むしろ救いなのです。

うまくいかない状態も、不安も、孤独も、永遠ではない。

婚活が停滞していると感じるとき、人は「この状態がずっと続くのではないか」と思い込んでしまいます。

しかし、宇宙そのものが変化し続けているのです。星も、銀河も、生まれ、変化し、消えていく。人間関係だけが固定されるはずがありません。

変化は敵ではなく、自然の法則です。

「私」という実体はあるのか

さらに仏教は「無我」を説きます。私たちは「私はこういう人間だ」と固定的に考えがちです。

・自分は恋愛が苦手
・自分は選ばれない側
・自分は運が悪い

しかしそれは、過去の経験の積み重ねから作られた一時的なストーリーにすぎません。

宇宙に固定した実体がないように、「私」にも絶対的な固定はありません。

今日の自分は、昨日までの条件の結果であり、明日の自分は、今日の選択の結果です。

これは重荷ではなく、可能性です。

執着が苦しみを生む

仏教の宇宙観が目指すのは、知識ではなく、解放です。

私たちは「こうあるべき」、「こうならなければ」、という強い執着を持つとき、苦しくなります。

婚活で言えば、
・年齢への執着
・条件への執着
・理想像への執着

仕事で言えば、
・評価
・肩書き
・過去の成功体験

これらは悪いものではありません。しかし、握りしめすぎると、それが叶わない現実に直面したとき、深い苦しみを生みます。

縁起と無常を理解すると、執着は少しずつ緩みます。「すべては条件の重なりで起きている」、「状況は必ず変化する」そう腹に落ちたとき、人生との向き合い方が変わります。

コントロール幻想からの解放

私たちは、人生を完全にコントロールできると思い込みがちです。

自分が努力すれば必ず報われる。正しいことをすれば必ず結果が出る。

もちろん努力は大切です。しかし、縁起の世界では、結果は自分の力だけでは決まりません。

他者の心、社会の流れ、時代の空気、偶然の出来事、これらすべてが影響します。

だからこそ、必要なのは「コントロール」ではなく「関わり方」なのです。

自分ができることを誠実に行い、結果には過度に執着しない。

この姿勢は、婚活でも、人生でも、心を軽くします。

出逢いは宇宙的出来事

一人の人と出会うということは、その人の過去すべてと出会うことです。

その人を育てた家庭、経験、失敗、喜び、すべての縁の結晶が目の前にいる。

そう考えると、出逢いは奇跡のようなものです。

うまくいく縁もあれば、学びだけを残す縁もある。そのどちらも無駄ではありません。

縁は、必要なタイミングで現れ、役目を終えると静かに離れていきます。

宇宙と同じ原理で生きる

仏教の宇宙観は、壮大でありながら、実はとても現実的です。

・すべては関係の中で生じる
・すべては変化する
・固定した実体はない

この三つを理解すると、人生を過度に重く背負わなくて済みます。

婚活も、「勝ち負け」ではありません。

縁が熟したときに結ばれ、まだ整っていないときは整うまで待つ。

焦りではなく、誠実さと柔軟さ。

宇宙の法則に抗うのではなく、その流れの中で、自分の役割を果たす、ことが大切なのです。

最後に

宇宙は、誰かの思い通りに動く舞台ではありません。しかし同時に、冷酷な機械でもありません。

それは、関係と変化の網の目の中で、私たちを育てていく場です。

人生が思うようにいかないときこそ、宇宙の原理を思い出してみてください。

すべては縁によって起きている。そして、必ず変わる。その理解は、静かな安心をもたらします。

焦らなくていい。
比べなくていい。

あなたもまた、宇宙と同じ原理で生きている存在なのですから。