パートナー代表の高橋俊哉です。今日は大寒なのですが、ちょいと日差しが暖かな小春日和です。朝、雨も落ちていたので空気もしっとりしています。しかし、もう花粉症の話題が出ていますね。該当の皆さま、鬱陶しい季節となっていきますがご注意あれ。

婚活をしていたり、日々仕事や学業、雑事などに忙殺されていると、なかなか苦しいな、厳しいですな、これは辛いぞ、なんともならんなあ、うまくいきませんね、などといった状況が生まれては消え、生まれては消え、の繰り返しだな、と感じることもままあるもの。そんな時はどうすればよいのでしょうか。信頼出来る先輩に相談したり、しかるべきカウンセラーにアドバイスを求めたりするのもよいと思います。でも、身近にそんな人がいないよ、という場合も多いでしょう。そんな時は、仏教の深遠な智慧に触れてみることをお勧めします。2,500年前に釈尊が悟ったことは現代にも十分通じることなのです。

1.人生は無常であり変化し続けるもの。:この世界のすべては刻一刻と変化していきます。「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。」鴨長明「方丈記」の冒頭に綴られている言葉です。水の流れは変わらないように見えても、水そのものは常に入れ替わり続けている、諸行無常を表現したものですが、実は私たちの身体についても同じことがいえ、現代の科学でも研究、実証されているのです。『生物と無生物のあいだ』などの好著で知られる生物学者の福岡伸一氏が提唱している「動的平衡」の概念がまさにそれです。細胞が集合して作られている体という組織は外見は同じでも、体を構成している物質は常に新しいものと入れ替わり続けています。数か月後の私たちの体という組織は、細胞レベルで言えばすべて新しく入れ替わっているのです。つまり新たな自分に生まれ変わっているというわけです。それが、身体を維持させるために欠かせないことです。自分も自分を取り巻く世界も変化し続けているといことを自覚してみます。さて、その上でどう考えたらよいでしょうか。無常観を日常生活に取り入れることは、私たちの人生をより豊かなものにします。日々の変化に対して心を開き、それらを自然なものとして受け入れることで、私たちはより穏やかで充実した生活を送ることができます。婚活でも、交際が順調に進んでいると思っていたのに突然お断りの連絡がくることもあります。営業活動でも受注が決まっていたのに先方事情でドタキャンされてしまうこともあるのです。自分を含め外部の環境は全て変化してしまうものと認識すれば、今この瞬間に集中することで、心の平和を育むことができます。日々の経験を通じて、変化を受け入れることの価値と、それが私たちの心にもたらす穏やかさを感じ取ることができます。

2.凡夫としての自分。:生きることが時に辛く感じるのは、人間の共通の経験です。日常の忙しさ、社会的な圧力、個人的な不安など、これらはすべて、時としてのしかかってくる感情的な重荷となり得ます。逆に、この感情の普遍性を理解することは、私たちが抱える悩みを和らげる第一歩となります。この普遍的な感情は、仏教における「凡夫(ぼんぷ)」という概念と深く関連しています。凡夫とは、仏教において、悟りを開いていない普通の人々のことです。私たち凡夫は、日々の生活の中で、婚活や仕事をしていくと、さまざまな感情に揺れ動き、それによって心の平穏が乱されることがあります。私たちが経験する生の苦しみや悩みが、人間であるからこその自然な状態であると所以です。生きることが辛く感じるときに、凡夫としての自分をどのように理解すれば、その苦しみを軽減することができるのでしょうか。この理解を深めることで、私たちは日々の悩みに対処するための新たな視点を得ることができるのです。実践していくこと3点をご案内します。①感謝の心を忘れない。日々小さなこと、些細なことに感謝できることを見つけていきましょう。美味しい食事、温かい日差し、友人からの笑顔やメッセージなど、日常の中で起こる小さな幸せに目を向けてみます。そうすると、小さなこと、些細なことに中に、私たちの生活を豊かにする要素があり、感謝することで心の充足を得ることができていきます。②自分を認め、受け入れる。生きることの辛さを和らげるためには、自分自身の欠点を素直に受け入れ、持ち前の自分そのままを受容することが大切だとされています。自己批判を避け、自分自身に優しく接することが、内面の平和に繋がります。③小さな幸せを見つけること。生活の中で、小さな幸せを見つけることに意識を向けてみます。季節を彩る花々、楽しい音楽、心地よい風、夜空に浮かぶ月など、毎日の生活の中にあるさまざまな恵みに気づくことができます。これらの小さな瞬間に焦点を当てることで、全体的な幸福感が高まります。

この世の中は、で溢れています。辛く苦しいことの連続体です。でも、それでもなお、自分を大切にし、少しずつ前に歩を進めることが何より重要なのだと考えています。むやみに自分を責めることなくなく、ゆっくりとゆったりと心を整え、小さな一歩を踏み出す勇気を持つことが大事だと思います。

仏教の智慧は、そのような時の心の支えとなります。自分で踏み出す一歩一歩は、大きな存在が優しく見守っていてくれるように感じます。小さな一歩を積み重ねることで、やがては大きな変化、成長を生み出すことができるのだと信じて、今日ももう一歩前に進んでいきたいものですね。