パートナー代表の高橋俊哉です。三月も後半に入り、日差しの中に春のやわらかさを感じる日が増えてまいりました。一方で朝晩はまだ冷え込むこともあり、体調管理には気を遣う時期でもあります。どうかご無理なさらず、お過ごしくださいませ。
さて今日は、人間とはどのような存在なのか、そして人生や婚活においてどのような心の構えが大切なのかということについて、少し深く考えてみたいと思います。日々の生活や婚活の現場において、私たちはどうしても「より良くあらねばならない」「正しく振る舞わなければならない」と考えがちです。良い人でいよう、失敗しないようにしよう、相手に好かれるようにしよう。そのような思いは自然なものですが、ときにそれが自分自身を縛り、苦しさにつながることもあります。人は本来、決して完璧な存在ではありません。どれだけ気をつけていても、心の中には様々な思いが浮かびます。誰かに認められたい、良く思われたい、損をしたくない、傷つきたくない。そうした思いは消そうとして消えるものではなく、人間である以上、どうしても抱えてしまうものです。
ところが私たちは、そのような思いを「いけないもの」として否定し、なんとか取り除こうとしてしまいます。そして理想の自分になろうと努力を重ねる。しかしその努力が強くなりすぎると、「できていない自分」に目が向き、かえって苦しくなってしまうことがあります。ここで一つ大切な視点があります。それは、「人は完全に純粋な善を行うことはできない」という見方です。例えば誰かに親切にしたとき、その行為の中には純粋な優しさと同時に、「よく思われたい」という気持ちが少し混ざっていることもあるでしょう。しかしそれは悪いことではなく、人間として自然な姿なのです。むしろ大切なのは、そのような自分を否定するのではなく、「そういう面もあるのだ」と静かに認めることなのではないでしょうか。自分の未熟さや不完全さを認めることは、決して自分を甘やかすことではありません。それは現実を正しく見ることです。そしてその視点を持ったとき、不思議な変化が生まれます。自分が完全ではないと知るとき、人に対しても同じように「完全ではない存在」として見ることができるようになります。すると、相手の言動に対しても少し寛容になり、責める気持ちが和らいでいきます。ここに、人と人との関係が柔らかくなるきっかけが生まれます。
人生においても同じことが言えるのではないでしょうか。私たちはつい「正しい選択をしなければならない」「失敗してはいけない」と考えます。しかし実際には、誰もが迷いながら、時には間違いながら歩んでいます。その中で経験を重ね、少しずつ自分なりの生き方を見つけていく。それが人間の自然な姿です。婚活においても、この視点はとても重要です。多くの方が「自分をよく見せなければならない」と考え、無理をしてしまうことがあります。もちろん最低限の礼儀や配慮は大切ですが、「完璧に見せよう」とするあまり、本来の自分が見えなくなってしまうこともあります。また相手に対しても、「理想通りであるかどうか」という目で見てしまい、少しの違和感でご縁を閉じてしまうこともあります。しかしもし、お互いが不完全な存在であることを前提にすることができたなら、見え方は大きく変わります。相手の言葉の裏にある気持ちに目を向けたり、多少の違いを受け止めたりする余裕が生まれます。人と人との関係は、条件だけで成り立つものではありません。むしろ、「この人といると安心できる」「無理をしなくてもよい」と感じられることが、長く続く関係の土台になります。その安心感は、完璧な人から生まれるのではなく、「自分の不完全さを受け入れている人」からにじみ出るものなのかもしれません。
また、善い行いについての捉え方も少し変えてみるとよいかもしれません。私たちはつい、「もっと良いことをしなければ」「もっと立派でなければ」と考えがちです。しかし大切なのは、大きな善を成し遂げることではなく、日々の中でできる小さな心遣いではないでしょうか。挨拶をする、相手の話を丁寧に聞く、感謝の言葉を伝える。そのようなささやかな行動の積み重ねが、人間関係を温かいものにしていきます。そしてそれらは、無理に作り出すものではなく、心が少し落ち着いたときに自然に出てくるものです。人生も婚活も、努力が必要な場面は確かにあります。しかし同時に、力を抜くことも大切です。すべてを自分の力で何とかしようとすると、どうしても緊張が生まれます。その緊張は相手にも伝わり、関係を硬くしてしまうことがあります。少し肩の力を抜き、「うまくいかないこともある」「それでも大丈夫」と思えるとき、人は自然体になります。その自然体の中にこそ、その人本来の魅力が表れるのではないでしょうか。
人生は、思い通りにコントロールできるものではありません。出会いもまた同じです。どれだけ計画を立てても、予想外の展開が起こることがあります。しかしその中で、無理に結果を求めすぎず、一つひとつの出会いを大切にしていく。その積み重ねが、やがて自分にとってふさわしいご縁へとつながっていくのだと思います。自分は不完全である。だからこそ、人もまた不完全である。その前提に立ったとき、人生の見え方は少し優しくなります。完璧を目指して苦しくなるよりも、不完全さを受け入れて軽やかに歩む。そのほうが、結果として人との関係も、人生そのものも、豊かになっていくのではないでしょうか。焦らず、比べず、今の自分をそのまま受け止めながら、一歩ずつ進んでいく。その先に、安心できるご縁と穏やかな人生が待っているのだと思います。










